100PROJECT

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約50年前の驚きとワクワク感を再び!!~相澤ロボット楽団修復プロジェクト~

株式会社MANOI企画/ロボットゆうえんち

相澤ロボット楽団

株式会社MANOI企画

神奈川県厚木市林2-32-28
https://robotyuenchi.com

株式会社MANOI企画/ロボットゆうえんち

神奈川県厚木市中町2-12-15 アミューあつぎ3階

クラウドファンディング募集ページ(2022/7/25〜10/12)
https://camp-fire.jp/projects/view/595721?list=projects_popular

プロジェクトの概要

1970 年に大阪で開催された万国博覧会EXPO70。これに出展された通称「相澤ロボット」は、昭和時代に人気を博しましたが、紆余曲折を経てその多くが廃棄になりました。しかし、新たに「相澤ロボット楽団(15体)」が見つかったことを受け、これらを2025年の大阪・関西万博に向けて修復し、再び多くの子どもたちに感動を与えたい!そんな想いが込められたプロジェクトです。

ロボットデザインのパイオニア的存在「相澤ロボット」

今回は、株式会社MANOI企画の岡本 正行氏と、アジア太平洋トレードセンター(ATC)鋳物 卓治氏にお話を伺いました。

ーー「相澤ロボット」について教えてください。

岡本氏 「相澤ロボット」は昭和30〜40年代に、ロボット博士の別名も持つ相澤次郎氏が製作したロボットの総称です。彼は日本で「ロボット」を名称登録された方でもあります(昭和9年)。
これから日本は先端技術で世界に挑戦するぞ!という熱いメッセージを当時の子どもたちに向けて、約800体もの相澤ロボットを製作したと言われています。

また日本では、四角い輪郭に丸い目、耳にアンテナのようなものがついていて、体も四角いデザインのものが「ロボット」とイメージされることが多いと思います。あれは相澤ロボットが原型にあるからではないかと言われています。
こうした背景から相澤ロボットは、ロボットデザインにおけるパイオニア的存在として認知されています。

私もエンジニアとして、数十年に渡りロボット関係の仕事をしていますが、この職業に就いたきっかけは、相澤ロボットやそれらに付随したテレビ・アニメなどの影響がとても大きいです。私以外にもそうした方はたくさんいらっしゃることを思うと、日本のロボット文化に与えた影響はものすごいものだと思います。

相澤ロボット/カメラマンロボット「太郎くん」

相澤ロボット/カメラマンロボット「太郎くん」

相澤ロボット/ガイドロボット「一郎くん」

相澤ロボット/ガイドロボット「一郎くん」

ーー誕生から現在に至るまでの相澤ロボットについて、教えてください。

岡本氏 相澤ロボットは、時代の流れと共に、そのほとんどが廃棄されてしまいました。
最近では残った数体が、北海道夕張市の「ゆうばりロボット大科学館」に展示されていましたが、2008年の科学館閉館に伴い、東京の財団へ機体が送られました。
その時には、故障によりほとんどのロボットが動作できない状態であったことから、2009年に一部のロボットファン、機械・科学ファン(ボランティア)により修復プロジェクトが始動しました。
相澤次郎氏が製作した当時の状態へ、可能な限り修復しようという取り組みがなされ、全国のイベント会場などで再び姿を見せるようになりました。

相澤ロボットと岡本社長

相澤ロボットと岡本社長(MANOI企画運営の「ロボットゆうえんち」に展示)

「相澤ロボット楽団」の修復を通じて、再び子どもたちに感動を与えたい

ーープロジェクトが生まれたきっかけを教えてください。

岡本氏 2020年頃、相澤次郎氏のご家族様から私に連絡がありました。
身長45センチほどで、15体セットの「相澤ロボット楽団」を保管しているので、これらを修復して、後世に残せないかという相談でした。

実際に相澤ロボット楽団を拝見したところ、ボランティアの規模で修復できるレベルではないことが分かりました。具体的には、修復には相応の費用と手間がかかるということです。
しかし、ロボット文化の先駆けとなった貴重な文化財を、そのまま廃棄することはできません。何とか修復への道筋を作るため、様々な施設や企業に相談しましたが、当時はコロナ禍真只中のため、なかなか話は前に進みませんでした。

そんな折に、「ロボットストリート」というATCの主催イベントを通じてご縁をいただき、「相澤ロボット楽団修復プロジェクトチーム」を結成し、プロジェクトがスタートしました。

相澤ロボット楽団

新たに一般公開されることになった「相澤ロボット楽団」

相澤ロボット楽団

数十年前に製作された機体のため、所々塗装がはがれてしまっている状態。

鋳物氏 ATC側でも、2025年の大阪万博開催に向けて、機運醸成を高めるための企画を検討していました。そのような折に、1970年に大阪で開催された万国博覧会EXPO70内「フジパンロボット科学館」に出展された「相澤ロボット」の話をいただき、非常に親和性を感じ連携する運びとなりました。
ATCという場所の強みを活かし、ロボット展示や修復作業場の提供・集客促進等の協力ができればと考えています。

2022年7月7日には、プレス発表会開催と同時に、ATC11階の「おおさかATCグリーンエコプラザ」に「相澤ロボット楽団」の常設展示をスタートしました。

相澤ロボット楽団

指揮者と演奏者の15体で構成される「相澤ロボット楽団」/ATC11階:おおさかATCグリーンエコプラザ内

岡本氏 1970年の万国博覧会EXPO70での相澤ロボットは、当時の子どもたちに絶大な人気を博したと記録されています。それらを受け継ぐという意味も込めて、再び多くの子どもたちに感動を与えたいと思っています。相澤ロボットを通じて、感動やモノづくりの面白さを感じた子どもたちが、そこから得た気持ちを原動力にして、これからの日本・未来の技術力向上に向け、活躍する社会づくりを目指したいと考えています。

クラウドファンディングで資金と仲間を募り、修復プロセスをイベント化

ーープロジェクトの今後の展開について、教えてください。

岡本氏 2025 年の大阪・関西万博に向けて、ロボットファンやロボットに興味を持つボランティアの方々と共に相澤ロボット楽団の修復を行い、展示等で多くの方々の目に触れる機会を作っていきます。
その後は、全国各地でも展示の機会を増やし、子どもたちが「ロボットってすごい!」と感じる活動にしていきたいですね。

その第一歩として、修復資金を募るクラウドファンディングを開始しました。
(2022/7/25〜10/12)

クラウドファンディング募集ページ(2022/7/25〜10/12)
https://camp-fire.jp/projects/view/595721?list=projects_popular

資金調達はもちろんですが、仲間集め、ファン集めの側面も大きいです。
企業や一般の方、自治体など多くの対象者が集まるようにリターンを設定しています。
15体のロボットを修復すること自体は、お金と時間さえあれば今まで活動してきたメンバーでもできます。しかし今回は、子どもたちに感動を与えながら、ご家族の気持ちに配慮しながら、プロジェクトを達成するというミッションがあります。そのためには、相澤ロボットを後世に伝える仲間を増やし、修復までのプロセスを共に楽しむことが非常に大切だと考えています。

ーークラウドファンディング終了後は、どのような動きをされるのでしょうか。

岡本氏 具体的には、2023年から2025年にかけて、修復イベントを開催予定です。
現在の塗装を剥がし再塗装の色を検討、内部を確認し、動作の仕組みを確認・使用部品の検討をする等、修復スタッフやボランティアと協力しながら作業を行います。

ATCは子どもたちが多く訪れる場所なので、このイベントをきっかけに、子どもたちがロボットへの興味・関心を持つことはもちろん、ひいてはテクノロジーや未来社会を感じる体験に繋がっていくことを期待しています。

修復が終わった2025年には、大阪・関西万博のイベント会場に展示してもらいたいという夢もあります(笑)。

ーー最後に、メッセージをお願いします。

今回のプロジェクトの一番のポイントは「誰でも参加できる」ということです。
修復されたロボットをただ見て楽しむだけではなく、その修復していくプロセスも味わえますし、自分の手を動かして、ロボットを実際に修復できます。
現代では新しい様々なロボットが開発されておりますが、その先駆けとなった「相澤ロボット」に触れることで、見えてくる世界もあるかもしれません。

ロボットが大好きな方、今までロボットに興味がなかった方、本プロジェクトが少しでも気になった方は、ぜひ一緒に修復プロジェクトを盛り上げていただけると嬉しいです。
お待ちしています!
(修復ボランティアとしての参加も大歓迎です!)

株式会社MANOI企画

神奈川県厚木市林2-32-28
https://robotyuenchi.com

株式会社MANOI企画/ロボットゆうえんち

神奈川県厚木市中町2-12-15 アミューあつぎ3階

クラウドファンディング募集ページ(2022/7/25〜10/12)
https://camp-fire.jp/projects/view/595721?list=projects_popular

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