100PROJECT

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誰もが『行きたい場所へ、行ける世界』に向けて!

NPO法人Life is Beautiful

NPO法人Life is Beautiful

京都府長岡京市開田3丁目11−54
TEL:090-4401-8340
https://npolib.com/

プロジェクトの概要

今回は、大阪・関西万博の取り組みである「TEAM EXPO 2025」共創チャレンジにチーム名 「いきる」輝きをかなえ隊として登録しているNPO法人Life is Beautifulの山下和典理事長に、『いきる輝きをかなえたいプロジェクト』のご紹介をしていただきます。

NPO法人Life is Beautiful 山下和典理事長 Photo by 小出真子

医療を受ける側、届ける側のためのプレイス

ーー『いきる輝きをかなえたいプロジェクト』は、どのようなきっかけで始まったのですか?

山下氏もともとのきっかけは「新型コロナウィルス」です。
コロナ禍において、私たちのグループでは日本全国の医療従事者が集まって、毎月毎週のように勉強会を開いていました。
その時に横のつながりを作っておこうとメッセージグループを作っていたのがきっかけです。
当初は医療従事者向けに動画配信を行うなどの研修事業を中心に実施していましたが、徐々に医療や介護を受ける当事者向けの活動に変わってきています。

ある時、メンバーの一人で、現在は当法人の副理事長をしている歯科医師の和田さんから提案がありました。
今の日本には気管切開や鼻にチューブを入れて生活している胃ろうケアの子どもたちが約2万人いると言われています。
そのような子どもたちは日常的に移動することはできるのですが、実際に外出すると安全に食事ができる場所が少ないということでした。
そして、そんな胃ろうケアの子どもたちに楽しく食事をしてもらおうと、2019年に京都で始めたのが「ぽれぽれカフェ」で、子どもやご家族には憩いの場として活用してもらいました。

その後、私の訪問先で進行性疾患の青年の目が見えにくくなって、視力を失っていくという出来事がありました。
その子はマンガや動画配信などが好きだったんですね。それで耳は聞こえるので、声で人を元気づけることのできる声優さんと一緒に子どもたちに元気を届ける活動ができないかと思い、SNSなどを通じてさまざまな声優さんにお声がけさせてもらいました。
その中で、いろいろなアニメ声優や吹き替えを担当されている三ツ矢雄二さんと出会うことができて、このプロジェクトが本格的にスタートした状態です。

これまで本プロジェクトでは、どのようなことをしてきましたか?

山下氏三ツ矢さんにお越しいただいた時は、「いきる」をテーマにしたお話をしてもらいました。
子どもたちが発した言葉を三ツ矢さんが、さまざまなキャラクターの声で同じように話してくれたりしながら、「いきる」ということについて、子どもだけでなく、親御さんや私たちも一緒に自分ごとで考える機会になりました。
その活動が新聞やメディアに取り上げられたことで、病気や障害を問わず誰もが幸せに生きられる世界を作りたいというコンセプトが生まれたんです。

その後、次は障害があっても無くても関係なく、誰もが行ける場所に行かせてあげたいという気持ちで、2024年11月には胃ろうケアの子どもたちを連れてUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)に行きました。
そうすると、食事をする時の場所取りが難しいなど、いろいろな課題が見えてきました。
ただ一緒に行った親御さんは「子どもを連れて初めてこんなテーマパークに来ました」と大変喜んでくれましたし、子どもの兄弟たちが親御さんと協力してケアをする姿を見ることもできました。

加えて、多くの一般の人々に、胃ろうケアの子どもたちを知ってもらうことで、何かを感じるきっかけになってくれたと思っています。
例えば、子どもたちは呼吸器を付けていて、常にバッテリーの準備が必要なんです。災害や何かが起こった際に、このような子どもたちに必要な支援とは何かを、楽しい行事の中で伝えていくようにしています。

また、本プロジェクトに関わってくれている医療・介護関係の方々は、普段政府の役職に就いていたり、在宅医療のトップランナーであったりと、非常に重要なお仕事をされている方々です。
そのような医療・介護関係の皆さんは毎日大変な思いをされているので、その皆さんのためのサードプレイスにも当法人はなっていると思います。

子どもたちと一緒に「大阪・関西万博」へ

ーー『いきる輝きをかなえたいプロジェクト』は、どのようなきっかけで始まったのですか?

山下氏定期的に開催している行事としては「タケノコ掘り」のイベントを実施しています。
これには、三ツ矢さんも毎年のように自費で参加していただいて、子どもたちと楽しく触れ合ったりしてくれていますし、当法人の参加者も普段は権威ある医師だったりするのですが、地元の皆さんたちに叱咤激励されながらタケノコ掘りを楽しむ恒例行事になっていますね。

また2025年10月5日(日)には、子どもたちを連れて大阪・関西万博へ行く予定です。
その時も三ツ矢さんにお越しいただく予定で、午前からお昼にかけては万博へ行って、午後はATCのエイジレスセンターで読み聞かせ等のイベントを行います。

万博においては、障がいをお持ちのお子さんのいる家族が5~6組参加予定です。
参加いただくご家族の皆さんには、万博を思いっきり楽しんでいただければと思っていますが、私たちLife is Beautifulとしては万博会場のような場所において、子どもたちのケアのために必要なことや注意した方が良いことを、しっかりと観察しながら有益な情報として発信できればと考えています。

ーーATCとつながるきっかけは、どのようなものでしたか?

山下氏ATCさんとつながったきっかけは『おむつのファッションショー』です。
“障害を抱えていても、排泄に悩みがあっても、誰もがオシャレを楽しめる世界”というキーワードで、6/24、25に大阪・関西万博で一般社団法人日本福祉医療ファッション協会が主催のファッションショーが開催されました。
その協会の代表理事をされている平林 景氏と私が知り合いだったこともあり、ショーのアンバサダーとして参加させていただきました。

そのファッションショー「O-MU-TSU WORLD EXPO」が、2025年6月24日に大阪・関西万博のEXPOホールで開催された後に、6月26日にはATCエイジレスセンターでも実施されるということで、ATCさんともつながりが生まれ、当法人のイベントにおいても、いろいろとご協力いただいている形です。

実際にATCは建物が広く会場のサイズもいろいろとあってとても良いですし、何より身体障害者用のトイレの数が多いので、私たちとしてはとても有り難い場所です。
10月5日のイベントでも利用させていただきますが、暑さや寒さなどの気温の変化に影響されやすい子どもたちなので、このような場所があって本当に助かっています。

ーー今後の活動に向けての想いを教えてください

山下氏私たちの最終目標としては『自分たちの存在が無くなること』だと考えています。
私たちが提言しているような課題が解決される社会になれば、私たちの存在は必要なくなります。
そういうライフが幸せで豊かな世界が来ることを願っていますね。

三ツ矢さんが私たちとの活動を通じて言ってくれたセリフです。
『障害があってもなくても、どんな人でも、みんなまぜこぜで楽しく生きようぜ!』。このセリフに私たちの活動意義が集約されていると感じています。
このセリフに賛同いただける企業、団体、個人の方々がいらっしゃれば、私たちのイベントや活動にどんどん参加していただければと思います。

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