100PROJECT

100PROJECT

ロボットとAI技術による世界初の「ロボット社員食堂システム」

株式会社HCI

株式会社HCI

株式会社HCI

大阪府泉大津市東豊中町3-14-10
https://www.hci-ltd.co.jp/

HCI ROBO HOUSE

https://robohouse.jp

HCI S&S事業部

※サービスロボット・ソーシャルシステム販売 
https://hci-robotics.jp/

(一社)HCI-RT協会 産業用ロボット安全特別教育

https://www.hci-rt.jp/rt/
※株式会社HCIは、FA・ロボットシステムインテグレータ協会 役員企業です。
https://www.farobotsier.com/about/officer.html
※株式会社HCIは、一般社団法人i-RooBO Network Forum(ATCビル ITM棟3F入居)の正会員です。
https://iroobo.jp/

プロジェクト概要

株式会社HCI(i-RooBO正会員)が培ったロボットとAI技術による世界初の「ロボット社員食堂システム」。ロボットシステム導入を検討される方にとっての「ショールーム」、一般の方々にも召し上がって頂ける「ロボカフェ」、社員QOL向上を目的とした「社員食堂」の3役カフェとして「HCI ROBO HOUSE」をオープンしました。(大阪・泉大津市/2022年4月)
本システムの普及を通じて、飲食業界の人手不足問題及び、それから起因するクオリティの低下や環境問題を解消し、地域に、日本に、世界を救います。

長年培った技術力を集結し、「ロボカフェ」をオープン

今回は、株式会社HCIのS&S事業部長 兼 営業開発部マネージャーの久保 氏と、HCI ROBO HOUSE店長にお話を伺いました。

ーープロジェクトが始まったきっかけを教えてください。

久保氏 弊社は、ケーブル・ワイヤー・チューブ・シート製造装置・試験装置メーカーとして、オンリーワン技術を持つ企業です。さらに、ロボット・IoT・AIのシステムインテグレータとして、工場の自動化・省人化やロボットシステム導入を通じて、スマートファクトリー化の実現を目指す会社としても活動しています。
一方で、配膳・運搬や受付等を自動で行う「サービスロボット」をカスタマイズし、レストラン、カフェテリア、オフィスビル、病院、ホテル、図書館などに導入する事業も行なっています。

弊社はこうした業務を通じて、多岐の領域でロボット・IoT・AIシステムの技術力を磨いてきました。そしてこの長年培ってきた技術力を社会でさらに活かす方法を模索していました。
昨今、人手不足が社会課題となっていますが、中でも特に深刻なのがサービス業です。
新型コロナウイルスの影響でサービス業を離れた正規・非正規雇用人材が、コロナ禍の収束において以前と同じように回帰することは難しい面があります。それをロボットシステムだけではなく、サイバーフィジカルシステム(スマートなサービス・店舗)として提供することで、飲食業界の人手不足問題と個人の能力による差異のないサービスの均一化に寄与したいと考えました。
同時に、弊社代表の夢でもありました技術力の源泉となる社員のQOL向上のための「社員食堂創設」の機会を伺っていました。そんな折りに「食作家 園山真希絵 氏」とご縁をいただき、2022年4月にロボカフェ「HCI ROBO HOUSE」をオープンさせました。

ここは、弊社のロボットとAI技術が集結した、世界初「ロボット社員食堂システム」が導入された場所です。そして、システム導入をご検討される方にとっての「ショールーム」であり、一般の方々にも召し上がって頂ける「ロボカフェ」でもあり、「社員食堂」でもあります。実際に多くの方にこの近未来の店舗を体験していただけると同時に、そのフィードバックを開発に活かし、弊社の技術力をアップデートできるリビングラボとなっています。

久保氏

プロジェクトの経緯を語る久保氏

HCI ROBO HOUSE

ロボカフェ「HCI ROBO HOUSE」内観

ロボカフェ

ロボカフェ「HCI ROBO HOUSE」メニュー

調理から下膳までロボット・AIで、全自動化された未来の店舗

ーーどのようなシステム、ロボットが動いているのでしょうか?

久保氏 ここでは、お客様への席案内から調理、配膳、下膳、巡回サービスまでロボットが一貫して行ないます。その全てをロボット・IoT・AIシステムで実装しています。


ロボカフェ「HCI ROBO HOUSE」

具体的な仕組みを説明すると、まずお客様が来店前にWEBサイトから予約・決済をします。そして予約時間にお客様が来店し受付を済ますと、オペレーションスタッフに予約時間、予約人数、注文情報が送信され、それをスタッフが確認し、各ロボットシステムが動き出すという仕組みです。

店内の様子

店内の様子

厨房では、主食、主菜、副菜・デザートにそれぞれの「産業用ロボット」のシステムが稼働しています。
「産業用ロボット」とは、工場などで加工、組立、溶接、搬送、検査など様々な工程を人に代わって作業しているロボットです。あらゆる作業の自動化に活用されていて、製造業をはじめ、食品・医薬品・化粧品などの三品産業や農業など、多種多様な業界で導入されています。

調理を担う産業用ロボット

調理を担う産業用ロボット

店内には、料理を運んだりお客様を席へ誘導する「案内・配膳係」、フロアを巡回し、おしぼり・カトラリー・ドレッシングを提供する「サービス係」、食べ終わった食器を下げる「バッシング係」にそれぞれ振り分けて、「サービスロボット」が接客をしています。
「サービスロボット」とは、いわゆるサービス提供を行うロボットのことです。受付、接客など、業務範囲は多岐に渡ります。

PuduBot

配膳を担当するサービスロボット/PuduBot[プードゥーボット]

また、店内の一部箇所に「協働ロボット」を設置し、珈琲やカフェオレなどを提供する、ドリンクバーも用意しています。
一般的な産業用ロボットはセーフティとして柵や囲いが必要ですが、協働ロボットは、物や人に触れると停止するなど安全性が高いため、人と同じ空間で作業ができるロボットです。

ドリンクバー協働ロボットシステム

ドリンクバー協働ロボットシステム

こうした「産業用ロボット」「サービスロボット」「協働ロボット」のシステムはすべて連携されています。配膳だけ、調理だけが一部自動化されている飲食店は、少しずつ増えてきましたが、こうした連携システムを扱えるのは、開発と製造を手掛けるエンジニア・パイオニア集団である弊社だから出来ることです。

人材コストを最小限に抑え、飲食業界の活性化にも貢献

ーー働く側視点での、HCI ROBO HOUSEと従来の飲食店との違いを教えてください。

店長 まずメリットからお話します。
ロボカフェは従来の飲食店と比較して、人材コストが非常に少ないです。
私は長年飲食業界に従事していますが、この業界は絶えず人手不足です。管理職はシフト管理、人材確保、人材育成など、日々、人の調整業務に追われています。体調不良で急にスタッフが休むと変わりに誰かが出勤しなければなりませんし、コロナ禍では、突然スタッフが出勤できない状況になるなど、予測不能な事態がたくさんあります。
知人の飲食店ではスタッフ欠勤の穴埋めを管理職が行っているので、気が付いたら連続で何日も出勤していた、なんてことも耳にします。
また飲食業界は学生アルバイトも多く、就職のタイミングが一緒なので、スタッフが同時期に一斉に辞めてしまうため、採用コストやスタッフ教育コストの負担も大きいです。
こうした飲食店では当たり前とされてきた、人材に関する業務がほぼ必要なくなります。

HCI ROBO HOUSEの場合、調理から接客に至るまですべて「ロボット」が行うため、まずシフト管理や人材教育の必要がありません。さらに、客数が増えて配膳や片付けが大変でも、文句を言わず同じペースで長時間働き続けてくれます。「人」が接客していると混雑時はオーダーミスが起こったり、接客の質が落ちたりなどありますが、ロボットだと当たり前ですがそういったことがないのです。サービスの質が落ちない上に均一化されます。加えて、ロボットは体調不良で急に休むこともないので、人材確保に悩まされることありません。

ーーどの位のスタッフ数で店舗を回せるのでしょうか?

店長 HCI ROBO HOUSEは、約30席あります。現状、1〜2人の飲食スタッフとロボットで回していますが、いずれ繁忙時もワンオペを目指しています。飲食スタッフの主な業務は、お客様がロボットシステムの使い方が分からない場合にサポートしたり、お客様がより快適に店内飲食ができるための業務に徹しています。
また、「非接触」というのも大きなキーワードになっています。
飲食店は不特定多数の方がマスクを外すシーンがありますので、新型コロナの影響を受けて、この業界で働くには抵抗があると感じてらっしゃる人たちも多いですが、その接触リスクを最小限に抑えての接客が可能です。

ーーデメリットはあるのでしょうか?

店長 やはり初期投資費用がボトルネックになると思います。一般的な飲食店をオープンさせるのに比べると、初期にそれなりの費用がかかってきます。ただ、常に人件費が発生し続けるのを考えると、中長期的に見たランニングコストは違ってくるかもしれませんね。
また、店内をロボットが走るためにある程度のスペースを確保しなければならないので、従来の店舗に比べると客数を減らす必要はあります。

デメリットもありますが、私は働く側としてこの快適さを知ってしまったので、もっともっと店舗でのロボット導入が進み、飲食業界全体が活性化していくことを望んでいます。

柔軟な発想と技術力で、本システムの他業界展開を図りたい

ーープロジェクトの今後の展開を教えてください。

久保氏 まず、この場所をショールームカフェとして、ビジネス、コンシューマー問わず、様々な方に訪れていただき、口コミが広がっていくことを期待しています。そして一件でも多くの飲食店舗に本システムを導入し、人手不足問題とサービスの均一化に貢献したいと考えています。

加えて、他業界での展開も期待しています。前述でも触れましたが、弊社の強みは目的や用途に合わせて様々なロボットシステムを開発・製造できる点です。柔軟な発想と技術力で、お客様の課題に合わせた解決策を提案していきたいと思います。

この場所はオープン以来、多数のメディアで取り上げていただきました。
ロボットがカフェ内を走る映像や画像はやはり絵になるので、注目度も高いと思います。しかし、これを単なるエンターテイメントにせず、しっかりと拡げて暮らしに浸透させるため活動していくことが私たちの使命だと考えています。

ここには「未来」が詰まっています。
ぜひ一度、このわくわくを体験しに来てください。お待ちしております!

株式会社HCI

大阪府泉大津市東豊中町3-14-10
https://www.hci-ltd.co.jp/

HCI ROBO HOUSE

https://robohouse.jp

HCI S&S事業部

※サービスロボット・ソーシャルシステム販売 
https://hci-robotics.jp/

(一社)HCI-RT協会 産業用ロボット安全特別教育

https://www.hci-rt.jp/rt/
※株式会社HCIは、FA・ロボットシステムインテグレータ協会 役員企業です。
https://www.farobotsier.com/about/officer.html

一覧ページに戻る