100PROJECT

100PROJECT

FPV遠隔操縦体験「C1 Cockpit」を通じて、国防を担う技術者・操縦者の育成に貢献

C1株式会社

C1株式会社

千葉県柏市若柴178-4 柏の葉キャンパス148-2 6F
https://c1race.com/

プロジェクトの概要

無人機の技術者や操縦者の育成に活用できる操縦装置「C1 Cockpit(シーワンコックピット)」と10分の1サイズのモビリティを活用して、日本の安全保障や災害支援、害獣・害虫駆除、ラストワンマイル輸送等で活躍できる無人機の技術者および操縦者の育成に取り組んでいます。

10分の1サイズの遠隔操縦訓練を通じて、より高い操作技術を身に付ける。

今回は、C1株式会社の代表取締役である林 佑樹氏にお話を伺いました。

C1株式会社 代表取締役 林 佑樹氏

ーー「C1 Cockpit」について教えてください。

林氏 当社が開発した「C1 Cockpit(シーワンコックピット)」は、無人機の技術者や操縦者の育成に活用できる操縦装置です。AR(拡張現実)グラスを使って、車載カメラ映像を見ながら、10分の1サイズのクワッドコプター(ドローン)やラジコンカーなどをFPV(乗っている操縦者の視点)で遠隔操縦します。

国防や災害支援、害獣・害虫駆除、ラストマイル輸送などの分野では、無人機による解決が求められるシーンが多くありますが、解決策の実装は遅々として進んでいません。その要因として、AIによる完全自動化にこだわりすぎてしまっていたり、AIに手本を示したりAIを補助したりする操縦者や、無人機エンジニアといった「ヒト」の育成が進んでいないことが挙げられます。

10分の1サイズの機体を操作することは、実は実機を操作するよりも難しいです。10分の1サイズでのFPV操縦のスピードは、実機に換算すると10倍速で動くモビリティを操縦することに相当します。また、一般にモビリティは、小さいほど不安定になり、繊細なコントロールが要求されます。つまり、このサイズでの操縦訓練を行うことで、より高い操作技術を身につけることができます。

C1 Cockpit (自動車、船舶用)
ステアリング、スロットルペダル、ブレーキペダルで操縦。

C1 Cockpit(飛翔体、戦車、ロボット用)
操縦桿、スロットルレバー、ラダーペダルで操縦。

林氏 ウクライナ軍における無人機の活躍はめざましいものがあります。一方で、西側諸国から供給される装備などの「モノ」に対し、一定レベル以上の技術を持つ技術者や操縦者の数が追いついていないことが課題となっています。日本でも安全保障の観点から、「モノ」の調達や開発、製造も重要ですが、それと同等以上に「ヒト」の育成も必要不可欠です。当社は、このような状況において、C1 Cockpitを活用し、技術者や操縦者の育成に貢献していきたいと考えています。

自動車の仕組み、一人称視点ドライビング、走行見学などの体験講座から、小中高生の育成に貢献

ーー具体的な育成方法について教えてください。

林氏 C1 Cockpitを小中高生向けに体験していただく場として、「C1 Academy(シーワンアカデミー)」体験講座を実施しています。自動車の仕組み(超簡易版)、一人称視点(FPV)でのドライビング体験、自動運転カーの走行見学などを提供しています。自動車の仕組み(超簡易版)、一人称視点(FPV)でのドライビング体験、自動運転カーの走行見学などを提供しています。そして、体験講座を通じて身に着けたい技術を決めていただき、AIエンジニア教習、物理エンジニア教習、FPVドライビング教習等の受講を通じて、技術を高めていただきます。

ATCロボットストリートのイベントでも、実証実験の一環として、小学生向けに「1/10サイズのラジコンカーに乗る!」体験ワークショップを実施しました。

10分の1サイズ無人自動車レースの開催

林氏 人材育成の目標として位置付ける為起業当初から「C1(シーワン)」という無人自動車レースを開催してきました。育成講座とレースを両輪で回すことが、事業発展において重要であると考えています。

前述したように10分の1サイズでの運転は、実機に置き換えた場合、スピードが単純に10倍になります。要するに、C1 Cockpitを使って運転することで、従来では体感できないスピードに容易に到達できるということです。その速度ゆえに、ドライバーの能力は未知の領域へと拡張されていくはずです。さらに、これらの拡張にAIが加わると、期待値はさらに高まります。

こうした背景から、「人間 vs AI」をコンセプトにした1/10カーレース「C1 2024 Kashiwa」の開催を予定しています。前哨戦のFPVレースで上位入賞した小中学生も出場します。

C1 2024

万博出展を中間ゴールに、多くのユーザに未知の体験を。

ーー今後、プロジェクトはどのように発展していくのでしょうか。

林氏 大阪・関西万博をひとつのマイルストーンとしており、2025年6月17日(火)〜6月23日(月)に大阪ヘルスケアパビリオン(夢洲)へ出展し、C1 Cockpitで操縦できる陸・海・空のマシンを展示する予定です。

大阪南港ATC(咲洲)では、1/10サイズの大阪市街地コースを設置し、C1 Cockpitでコース上の1/10サイズの車をFPV操縦体験できるようにしたり、C1 Raceを開催します。大阪ヘルスケアパビリオン内では、大阪南港ATC(咲洲)の様子をモニター中継するとともに、1/10サイズの車を遠隔操作体験できる企画も実施予定です。

中長期的な目標としては、これらの事業を集約する「C1 PARK(シーワンパーク)」の開設を目指しています。まずは、全国各地の協力会社様にC1 PARKの拠点となっていただき、そこにC1 Cockpitを設置し、訪れるユーザーが体験を楽しめる場所にしていきたいと考えています。C1 Academyの教育提供もその場所で行います。私たちがすでに進めている事業や、今後生み出していく事業がすべてこれらに紐づいていきます。

日本経済の停滞に起因する命の危険の増大と、その対策としての無人機産業の振興も重要なテーマです。

まずは、C1 CockpitによるFPV遠隔操縦体験をしてほしいです。ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

C1株式会社

千葉県柏市若柴178-4 柏の葉キャンパス148-2 6F
https://c1race.com/

一覧ページに戻る